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桐島、部活やめるってよ(2012)
【2014/05/07 19:39】 映画き
桐島、部活やめるってよ(2012)

51N5ol0nM0L.jpg

上映時間 : 103分
製作国 : 日本

監督:吉田大八
原作:朝井リョウ
『桐島、部活やめるってよ』(集英社刊)
脚本:喜安浩平
吉田大八
撮影:近藤龍人
主題歌:高橋優
『陽はまた昇る』

出演:
神木隆之介 / 前田涼也(映画部)
橋本愛 / 東原かすみ(バドミントン部)
東出昌大 / 菊池宏樹(野球部)
大後寿々花 / 沢島亜矢(吹奏楽部)
清水くるみ / 宮部実果(バドミントン部)
山本美月 / 梨紗
松岡茉優 / 沙奈
落合モトキ / 竜汰
浅香航大 / 友弘
前野朋哉 / 武文(映画部)
高橋周平 / キャプテン(野球部)
鈴木伸之 / 久保(バレー部)
榎本功 / 日野(バレー部)
藤井武美 / 詩織(吹奏楽部)
太賀 / 風助(バレー部)
奥村知史 / 屋上の男子
岩井秀人 / 片山(映画部顧問)

金曜日の放課後。バレー部ではキャプテンを務め、成績も優秀な学園の
“スター”桐島が、突然退部したらしいとの噂が校内を駆け巡る。
学内ヒエラルキーの頂点に君臨する桐島を巡って、バレー部の部員はもちろん、
同じように“上”に属する生徒たち――いつもバスケをしながら親友である
桐島の帰りを待つ菊池宏樹たち帰宅部のイケメン・グループ、
桐島の恋人で校内一の美人・梨沙率いる美女グループ――にも動揺が拡がる。
さらにその影響は、菊池への秘めたる想いに苦しむ吹奏楽部の沢島亜矢や、
コンクールのための作品製作に奮闘する映画部の前田涼也ら、
桐島とは無縁だった“下”の生徒たちにも及んでいくのだが…。


20120917200040.jpg

原作者の朝井リョウが僕と同じ岐阜県民なので、親近感がわいたというわけではなく、
久々に日本映画の青春ものでも観ようかと思い、レンタルしたところ予想を裏切られました。
裏切られたと言っても、良い意味です。
面白かった。

fck2013061615-09.jpg

裏切られたというのは、これって青春映画か?ってことなんですが。
確かに若者(高校生)が主人公で、学校が舞台なんだけど、いわゆる青春映画
っていう語感からくる爽やかなイメージは、この作品にはありません。
むしろ暗いと言ってもよい作品ですね。

いや、60年代や70年代の日本の若者の映画も暗かった。
勿論明るい作品もあったけど、暗い内省的な作品は多かった。
でもそういった作品と比べて、この桐島は随分違う。

何が違うか?
人間関係か。

3.jpg

この映画に出てくる高校生達は、それぞれ何かの集団には属している。
その集団の中では、それが濃くても薄くてもとりあえずは関係性がある。
ところが、自分の属する集団意外とは、関係性を持たない。

とにかくみんなバラバラ。
関係を持とうとしない。
無関心そのもの。

ちょっとヒドクない? 今はこれが普通なんですか? あっそうですか(^_^;)。
そういう意味では、訳わかんない映画です。
僕がオヤジで、若者のお話についていけないだけですが。

ちょっと不思議だったのは、“ひとりぼっち”がいなかったこと。
薄っぺらな関係でも、孤独よりはましなんですかね。
そういう意味で、誰かとつるんでいるのかは分かりませんが・・・。

青春映画(学園映画)ってのは、成り立たなくなっているんですかね。

勿論、如何にも青春映画っていう要素はてんこ盛りです。
恋愛、部活、放課後のバスケ、学校の屋上、自転車の二人乗り、
映画館、勘違い(勝手な妄想)、みんな出てきます。

でもなんか違うんですね。
みんなバラバラで、関係を持たないってことがこんなに気になるってことに、
この映画を観て気付かされました。
今の高校生には、これがリアルな学園生活なんですかね?

朝井君の原作は読んでいないので、原作に忠実なのかはわかりません。
でもそれなりに忠実だろうと思う。
だってかなり“ヘン”は設定だもの。

TKY201208160309.jpg

“金曜日”が、それぞれの出演者の視点で何度も再現されます。
これはマルチカメラが効いています。

でもこの“金曜日”の繰り返しのおかげで、出演者の関係性が分かります。
関係性が無い映画だって書いておいて、関係性が分かるって何だよ?って
言われそうですが、そういう映画なんです。

僕は神木隆之介と橋本愛と大後寿々花しか知らなかったので、
この金曜日のおかげで助かりました(笑)。

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土曜日と日曜日はあっさり過ぎていきます。

桐島を登場させないという設定の為、土曜日と日曜日が少ないのかな。
どう考えても、バレー部の人間、菊池、梨紗が休みの日に桐島の自宅を
尋ねる場面がないのはおかしいでしょう?

それ以前に、金曜日の朝、担任が桐島が学校に登校しないこと(欠席)を
説明していないことがそもそもおかしい。

小説が成り立たなくなるので仕方ないけど、この設定自体が昔なら
成り立たないですよね。
いや、成り立たないと思っていること自体が、もう古いのか(^_^;)。
主人公が最後まで現れないのは、“ゴドーを待ちながら”と同じですね。

後半、映画部が撮影するゾンビ映画が最高です。
エイブラムスの“スーパーエイト”でもゾンビ映画を撮るんだけど、何故?

kirishima-17_large.jpg

まーそれはどうでもいいとして、そのゾンビ映画の中のセリフが「それでも
俺たちは生きていかなければならない」。これが泣かせる。
みごとにその後の菊池宏樹の行動にリンクしていく。
誰が主人公っていうのはないけど、このラストに関して言うと、
菊池が主人公のように感じます。

なかなか実験的な青春(学園)映画でした。
僕は面白かった。


以下↓どうでもいい感想(笑)。

梨紗役の山本美月は絶対高校生に見えない!

かすみが“鉄男”を観に行くってありえない。

かすみがあの男と付き合うのって趣味悪い(笑)。

菊池も沙奈もホントは好きでもなんでもないよね?

前田と武文って二人で映画観に行かないのか?

☆予告↓



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テーマ:映画感想 - ジャンル:映画

この記事に対するコメント

バニーマン様、はじめまして

「5人目のビートルズ」の記事から興味深くて素敵な記事ばかりで、あちこち読ませて頂いていました。

というわけで、2年前の記事にコメントしてしまってすみません。

「桐嶋」は最近読んだばかりで、映画は観ていなかったのでバニーマン様の記事、ありがたかったです。

あくまでも私個人の感想ですが、原作が何しろ未熟としか言いようがなかったので、映画化は大変だったかもしれません。
多分映画の方が話としては成り立っていたのではと感じました。

小説の方は、構成の中で人間関係にうまく収拾がついていないというか、わかりにくいというか、描写の拙さと人物の描き分けからすでに・・・という感じでした。

ただ、みんなが色々動き回る中でぼんやりと桐嶋の後ろ姿が見え、書かずにはいられなかった「部活」、「スポーツ」への作者の思いがしっかり感じられたので、そういった意味では小説の方が今なりの「青春」は感じられたかもしれません。

映画を先に見ておけば小説の中のキャラももう少し理解できたかな、と思いましたが、それがこの「桐嶋」の特徴を良く表しているのかもしれませんね。

作者の浅井さん、この後の彼の小説はまだ他に2冊ほどしか読んでいませんが、ずっと良くなっている気がします。でも若さゆえか、設定に突っ込みどころが満載です。

デビュー作ですでに完結した小説世界を持っている作家もいますので、これも音楽と同じで、才能というしかないのでしょうか。それとも編集者の質が変わったのでしょうか。

バニーマン様が書いていらした「羅生門」の黒澤監督と「ゲルニカ」のピカソの話も、納得、と思いました。

またお邪魔させてくださいね。
【2016/03/13 04:02】 URL | mikaidou #zgUyPM1. [ 編集]


mikaidouさん、初めまして、コメントありがとうございます。

>あくまでも私個人の感想ですが、原作が何しろ未熟としか言いようがなかったので、映画化は大変だったかもしれません。
>多分映画の方が話としては成り立っていたのではと感じました。

そうなんですね、原作大変なんだ(笑)
原作は現在でも読んでいませんので・・・(^_^;)
これが彼のデビュー作だったのかな?

>小説の方は、構成の中で人間関係にうまく収拾がついていないというか、わかりにくいというか、描写の拙さと人物の描き分けからすでに・・・という感じでした。

分かり難さというのは、原作からして、そういう風だったんですね。

>映画を先に見ておけば小説の中のキャラももう少し理解できたかな、と思いましたが、それがこの「桐嶋」の特徴を良く表しているのかもしれませんね。

原作→映画の順で、それも時間を置かずに原作読んで映画を観ると、いいのかもしれませんね。

僕の個人的な感想では、もう歳なので若者についていけないという感じですが・・・(^_^;)

>デビュー作ですでに完結した小説世界を持っている作家もいますので、これも音楽と同じで、才能というしかないのでしょうか。それとも編集者の質が変わったのでしょうか。

作者のこれからに賭けたののかも?

申し訳ありません。朝井氏の本は一冊も読んでいません。
おっしゃられるように、朝井氏が成長しているのかどうかも僕には分かりません・・・。
担当編集者って同じ人が受けているんですかね?

>バニーマン様が書いていらした「羅生門」の黒澤監督と「ゲルニカ」のピカソの話も、納得、と思いました。
>またお邪魔させてくださいね。

ありがとうございます。
是非お邪魔してください!
【2016/03/13 20:48】 URL | バニーマン #- [ 編集]


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